鬼六則 〔千の42〕

 表題のこと、何とも厳しい雰囲気をもった約束事のようですが、2012-06-05・3 年前に〔第805回〕のコラムで書いています。浜銀総合研究所・発刊の当時の月刊誌「ベストパートナー・2011-12 月号」の特集記事で、『中小企業のための「鬼十則」』から学んだ内容でした。

 想えば当時の社会は超円高で株安も加わり、多くの中小企業は不況による八方塞がりの苦境時代であったと思います。当時の金融機関系の小冊子による、読者である経営者や働く社員に対する激励記事であったと思います。・・・3 年後の現在は、円安で輸出企業の収益が改善され、また海外からの来日する旅行者も記録的に増加し、日本の優良な生活商品を爆買しているなどのニュースもあり様変わりです。株式市場も日経平均が 2 万円に乗せるなど、長いデフレのトンネルを抜け出す直前のように思われます。


*よくよく考えて見ますと、働くということはデフレであってもインフレであっても、要は好不況に関係なく取り組むことが必要で、改めて読み直してみましたが、的を射ていると思います。

 この内容は、『経営者の学ぶべきことは「広告の鬼」といわれた吉田秀雄・電通四代目の社長が昭和 26 年に定めた「鬼十則」で、時代を超え、業種を超えた普遍の真理である』と、編集者は述べています。

 私も毎週月曜の早朝会議で、社員が人物として成長することを願って、これまで 43 年間で約 1700 回ほど、こうした内容を共に勉強してきましたが、『会社を充実させ伸ばすのも役員・社員であり、衰退させるのも役員・社員である。』という理屈は、過去・現在・未来においても「不易」であると確信しています。

 会社が大でも中小でも、役員と社員が業務を執行するのは同じです。その視点に立ってこの「鬼十則」は古くても今、やはり新しいと思います。十則を私なりに六則にして少し解説を書いてみます。


*「鬼六則」

 愡纏は、自ら創るべきで、与えられるべきではない。』・・・勿論のこと受注したプロジェクトのチーフやスタッフは会社の幹部が決定するでしょうが、その後の業務推進はチームで個々で相互に、「報・連・相」を基本として、前に進めるのです。これを自ら創るというのです。

◆愡纏は、先手先手で働きかけて行くことで、受け身でやるものではない。』・・・日常的にはチーフから指示が出てくるでしょうが、指示を受けてからのことで、あれはどうでしょうか、これはどうでしょうか、ここは私はこのように思いますが、など、先手先手で前向きに提案したらどうかということです。

『大きな仕事として取り組め、小さな仕事の取り組み方はおのれを小さくする。』・・・お客様から受注するプロジェクトは大も中小もすべては重要です。ものの考え方について大きな視点に立って対処することであると言っているのだと思います。

ぁ愼颪靴せ纏を狙え、そして成し遂げるところに進歩がある。』・・・お客様からの受注するプロジェクトはすべて重要だと前に述べましたが、その中でも、やはり難易度の高いものがあるのは事実です。役員や社員において、ややこしい業務は逃げたい気持ちも解りますが、勿論、その時の担当している繁閑もありますから一概には言えませんが、気持ちとして難易度の高いプロジェクトを、私がやりましょうと言う前向きな者は進歩しますし、会社やお客様の信頼も厚くなるものです。

ァ愀弉茲鮖て、長期の計画を持っていれば、忍耐と工夫とそして正しい努力と希望が生まれる』・・・計画とは、私のコラムで度々書いてきました「志」のことです。その実現のために、中期とか長期の目標を一歩一歩進めることです。

Α惻信を持て、自身が無いから君の仕事には迫力も粘りもない。そして厚みすらない。』・・・そうですね。私も自信が何より大切だと思います。簡単に自信は身に付きません。一定の年数もかかります。この間どれだけ勉強したか、どれだけ担当し実践したか、その実践の成果により、感動を度々体験したかにより、自信がついてきます。その自信が人物を大きくしていると思います。さらに自信は大きな相乗効果と言いますか、個々人の満足、家族の幸せ、お客様への良質な業務の提供、社会への貢献など、複合成果を達成することでしょう。


*〔千の39〕で「文質彬彬・ぶんしつひんぴん」について書きました。孔子の時代でも何かをやろうとする時、「生産と販売」について、どのようにすれば多くの人々に知ってもらえるか、と苦心したとあることなど、驚くべきことと書きました。

 戦後日本の民主社会であり経済社会において、企業における商品説明でも、行政における施策の市民への伝達においても、人々により多く知ってもらうことは、大変重要なことです。広告宣伝の会社を大きく成長させた、昭和 26 年代の吉田 秀雄・電通社長は大変立派だったと思います。 吉田社長による広告会社社員への教えは、現代でも業種は違っても、働く人々の仕事の進め方について不変であり普遍の真理、と思うのは小冊子の編集者や私ばかりではないと思います。


ありがとうございました。



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