青空を取り戻せ 〔千の57〕
さあ月が替わり 9 月だ元気にやろうと思っていましたら、先週の火曜日あたりから体調不良で、それ以後昼間も寝たり起きたりの何ともシャキとしない一週間でした。どうやら季節の変わり目の夏風邪のようで、こじらせないことを何よりも優先と考えていたのに、この体たらくには自己管理に反省するところです。今朝は出社はしましたが・・・。
*こうした休養期間に 9 月 3 日の昼TVをつけると、中国の軍事パレードを映していました。抗日戦勝 70 年を記念する式典ということですが、軍の増強と精鋭化を一段と鮮明に進めたことを世界に誇るパレードでした。米国を射程圏内に収める長距離弾道ミサイルなども公開され、兵士たちの一糸乱れぬ行進共々、見事なパレードと言いたいのでしょうが、私の個人的な見解は無意味だと思います。約230 万人を超える兵士を擁し、これだけの軍備を常に整備をしながら保有するのに毎年何千億円かけているのだろうか、これまで軍備に何兆円かけただろうか。経済雑誌や新聞の中国関連記事を読む範囲ですが、中国は確かにこの 10 年経済成長を続けてきたことは事実ですが、沿岸部と山間部〔農村〕の経済格差が大きいことや、富裕層と貧困層の格差もとにかく大きいと書いています。他国の部外者の意見ですが、やはり軍事費を削減して貧困層対策に回すなどして、個々が自由に発言できる民主的な平和な国家を整備建設してほしいと思います。
*パレードには西側諸国を招待したようですが、日米独仏英など、G7 の国のトップは出席していなかったようです。韓国の朴大統領が出席し、ロシアのプーチン大統領共々、約30カ国の中でも良い位置にいました。中韓の経済関係の伸びや北朝鮮を牽制する兼ね合いなどを考えての出席だと思いますが、アメリカなどの同盟国の欠席要請もあったとのこと、その上での出席は心中、大変苦しいところだったのではと拝察いたします。
*2013-03-10・〔第862回〕のコラムで、「中国は自滅の道を進むのか」ということを書いています。〔第855回〕で大気汚染のことを書いていまして、その続きなのです。3年程前から北京の空と言えば、「PM2.5」という微小粒子が大量に飛んでいる灰色状況で、ひどい時は街は視界不良だとのこと、時には市民に外出を控えるように通達が政府から出るほどであり、河川は工場排水で茶色に濁っているなどのことを書いています。・・・自滅の道とは、「風が吹けば桶屋が儲かる」論法のことで、やみくもな経済成長のために、世界の工場とも言われました。工場では増産を旗印に無秩序な生産により、排煙と排液により空気は汚れ、川は濁りました。人々は汚れた空気を吸い続けたり、排液の流れた川の魚を食べたりすると国民は病気になります。中国国民の大半が体調不良となり、病院に行くが現状の医療機関と医師の数では対応できない。よって病人大国になり国の生産性が大幅にダウンし、経済大国世界第二位の位置がおかしくなります。・・・経済大国より国民の命が何よりも大切です。
*振り返れば 40 数年前日本も三重県の四日市の大気汚染、新潟県や熊本県の河川汚染で病人が大勢出て、裁判が長く続きました。その後、環境基準や環境技術を確立し、国民がようやく安心できる社会になったのです。中国も日本の過去を学習として活かすべきだと思います。日本政府も企業も協力するものと思います。とにかく日中友好において互いに協力し合うことだと思います。
3 日の軍事パレードのために 1 カ月も前から、工場の操業を止めたり、郊外から北京に乗り入れる車を各曜日によって、偶数と奇数のナンバー以外は乗り入れられないなどの強権を発動して、青空を呼び戻したとのこと、確かに当日のTVに映る空は見事な青空で、さすがに強権はすごいと思いました。しかし、大気汚染の解決は抜本的な基準や制度をつくり、市民や企業の賛同を得て、恒久的に実践しないとまた大気汚染に戻るものと思います。中国国民の健康のために日常が青空であるよう願っています。また、日中友好、隣国の同朋はせめてもの民間の市民外交において、何事も学びあい助け合う交流を実現する必要があると私は思います。
ありがとうございました。
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- 16:50
- comments(2)
- by 日比野満
義母が緊急入院したので、2W間いわき市湯本に行っていました。
何せ88歳94歳の老夫婦で何があっても不思議では有りません。
折しも抗日戦勝 70 年記念式典は被災地の実家で見ていました。
最新鋭の兵器公開しながらの軍事パレードは北東アジアで覇権を争う米国に対抗したパフォーマンスに驚きと恐怖を感じました。世界史の改ざんは国慶節を抗日戦争勝利式典に変更してまで、反日偽造歴史政策を進めるには共産党政権の裏で何が見えざる悪魔の手が伸びている様にも感じました。共産党政権下では先輩の言う【自由に発言できる民主的な平和な国家建設】は、不可能の様に思いますが、、、。
然りとて世界各国の企業は13億の民を抱える中国市場を「生産拠点・第2位」「販売先拠点・1位」に位置付け重視しているも事実です。
その中国に《コバン鮫》の様に寄り添う韓国のパク・クンヘ大統領の反日政策は常軌を逸している様にも感じました。