正月の読書から 〔千の73〕

 1 月 5 日〔火〕午前 9 時、会社の大会議室に二つの会社の社員が全員集合し、今年は創業 45 年となる節目の年、希望を抱き新年会を開きました。社長の挨拶のあと、役員・社員が新年の抱負を述べるのは、44 年続いている恒例行事で、今後も良き伝統を続けてほしいと思います。一人ひとりが向上心を持っていることに安心しましたし、一人ひとりが成長していることを実感し感動しました。

 私は最後の締めの挨拶を担当しました。読売新聞 1 月 4 日の一面広告にありました「売り手よし・買い手よし・世間よし」の昔から伝わる近江商人の家訓「三方よし」の話を説明しました。この話は当社でも以前から朝会議で度々話題にするテーマであることで、当社では「創り手よし・建築主よし・世間よし」であり、福祉研では「快・結・絆」の「三方よし」になるわけです。

 その後、11 時から伊勢原大神宮に全員で出かけ、初詣祈願をいたしました。社員の一人ひとりが無病息災で活躍できますように、同時に、会社の業務が充実し、お客様の、社会のお役に立つことができますように祈願しました。宮本宮司さんが神前で一人ひとりの社員の名前を読み上げてくださり、感激しました。


*今年の正月は暖冬で雨もない日和が続いています。9 日から家族 4 人で伊豆の下田にて、テニスをしたり美術館に行ったり、何度も温泉に入浴したりで休養を楽しみました。遅まきながらはるか海の水平線から昇る初日の出を観ました。仕事においても個人生活においても、多くの皆様と楽しく過ごせる年にしたいものと願いました。


*さて、今日 11 日は成人の日です。TVニュースで各地の成人式が報道されていますが、何よりも感動しましたのは、東日本大震災の時、中学 3 年生だった若者が今年成人式に臨んでいたのです。亡き両親に報告している場面など、察するにあまりにもつらいところですが、本人達はこれからも頑張って生きていくと、明るく振舞っていたことに安堵いたしました。良き社会人に成長し、また次代を支えてほしいものと思います。


*我が家でも孫娘が成人を迎えました。先日、一足早く晴れ着を着て写真館で撮影していただいたわけですが、大きく成ったもんだと感慨ひとしおと言うところです。眞子・おめでとうございます。「親孝行を基本として、他人様のお世話のできる人に成長してほしいと思います。そのためには、読書を生涯続け、先生や先輩、同僚の話を良く聴き、考えて行動できる人に成長してほしいと願うところです。これは 1 年や 2 年の短期の教訓ではなく、こういう気持ちで、一生一貫して生き抜いてほしいのです。


*昨年末の読書は、NHKスペシャル取材班編集の2 冊、「長寿という悪夢・老後破産」「老人漂流社会」、 藤田孝典著「下流老人」について読みましたが、なるほど、老後の現実、世間では大反響とのこと、いつの日か報告するとして、今日は正月の読書から私の好きなフレーズを書いておきます。

 古川智映子著「土佐堀川」を楽しみました。昨年の 9 月 28 日からスタートした朝の連続テレビ小説「あさが来た」の原案本ですが、ドラマのあらすじは「明治時代の商都大阪に溌剌とした女性実業家がいた」という内容は同じでも、小説の面白さはまた一味違いますし、登場人物や背景など、作者は事実を相当調査していると感じます。


*小説の中ほどに、主人公 広岡 浅子が渋沢 栄一に、「銀行を始めたいのでそれについて教えを請いたいと思いまして」と訪問し、秘伝を聞きたいと思ったのですが、渋沢「銀行経営にとって赤字を出してはいけません。また、一番大切なものは何だと思いますか」浅子に訊ねるのです。 浅子「何どすやろ、お金どっしゃろか」 渋沢「違いますな。あなたの回答は逆です。本当はお金は要らないのですよ」 浅子「お金が要らんて、納得できまへんな。それでは銀行が成り立たんと思いますが・・・」 渋沢「そう思われますか。そこが少し違うようですな。信用です。銀行にとって最も必要なのは、信用がおけるかどうかということなのです。信用がつくと自然に人がお金を運んでくる。預金する人にとっては、少しの不安があってもならないのです」 浅子「言われてみるとほんまにそうです。けど急に信用つけろと言われても、どないしたらええのかわかりまへん」 渋沢「さっき黒字と言ったのは数字の上だけの儲けを指しているのではありません。経営内容を充実させる・・・それが信用を生んでいく」 浅子「経営の充実ていうと」 渋沢「お金は一人で動きません。それを動かすのは人間です。金を預かる経営者への信頼が絶対にものを言う世界なのです」

 渋沢「自分の腹を肥やすような商いをしてはなりません。大きな見地から、人間をつくっていくことも大切です」 浅子「人間をつくるて、どういうことどす」 渋沢「日本の産業振興のために働いてくれる誠実な人材をつくるということです」・・・大きな視野に立とうとする渋沢は、事業だけではなく、次代の人間の育成も考えている。浅子はこの点も深い感銘を受けた。


*どこからでも、何からでも、誰からでも学べるものです。これらの渋沢の言葉は明治時代のものですが、今でも新鮮で大いに感動しました。「人間をつくる・人間力を磨く」ことに関しては、私のコラムで何十回も書きましたが、書いてきた私もまだまだで、私を始め社員全員が互いに磨き合う必要があると思います。先人の言葉ですが、現代のどんな職業の方々にも共通すると思います。まずは個人の信用、会社の信用を築き続けること、今年もそういう生き方をしたいものと思います。


ありがとうございました。










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